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当団について

 「タダタケ」の愛称で親しまれる作曲家、多田武彦。男声合唱団「タダタケを歌う会」は、多田作品を愛するメンバーが集い、多田作品だけを歌う男声合唱団す。 日本語の詩歌と、西洋音楽との融合、複合芸術を掲げる氏の作品に魅了された20代から80代までの幅広いメンバーたちが、極上のタダタケサウンドを楽しむべく、練習に励んでいます。

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もちろん、ただ楽しく活動をする、というばかりではありません。当団では多田作品に造詣の深い指揮者・髙坂徹氏を常任指揮者としてお招きし、「真に良い音楽モットーに多田作品の魅力、芸術性を具現化・体現すべく、練習に打ち込んでいます。 加えて、若手団員のアンサンブルリーダー4名が日々の練習運営等、音楽面の活動をリードする体制をとっております。

髙坂 徹

​常任指揮者

立教大学経済学部卒業。在学中、立教大学グリークラブ男声・混声指揮者として活躍。指揮法を故・北村協一氏、発声法を大久保昭男氏、音楽理論を故・皆川達夫氏に師事。また、アラウンドシンガーズ等を通じ長きにわたり故・畑中良輔氏の指導を受けた。1996年以来「立教大学グリークラブ」指揮者として指導にあたり、「立教大学グリークラブOB男声合唱団」「JFMAグリークラブ」「アラウンドシンガーズ」にて指揮者、現在「タダタケを歌う会」常任指揮者を務める。「アラウンドシンガーズ」では北村協一氏の命を受け、立ち上げからファイナルまで全回、指揮者・練習指揮者を務めた。また、幅広く指揮法の指導にあたっている。
これまで数多くの多田武彦作品をはじめ幅広いジャンルで好演を重ねている。2005年「アラウンドシンガーズ」サンフランシスコ公演では、畑中良輔氏の代役として『さすらう若人の歌』を指揮し好評を博した。特に多田武彦作品では、2003年『叙情小曲集』(詩・室生犀星)、2009年『南國の空青けれど』(詩・立原道造)、2014年『鳥の歌』(詩・三好達治)と三度の初演指揮を見事果たすなど、多田武彦氏から「永年の盟友」「指揮力は信頼し切っている」と信頼が厚い数少ない指揮者の一人である。
詩の本質を繊細なテンポと音色で表現し、曲本来の持ち味を引き出す音楽創りには定評がある。

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客演指揮者

村田 雅之

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石川県白山市出身。中学時代より吹奏楽部で指揮者、合唱部にてピアニストを務める。石川県立金沢泉丘高等学校理数科を経て、横浜国立大学工学部出身。大学在学中はグリークラブに籍を置き、1年次より学生ピアニスト、3年次には学生指揮者を務める。
在学中より多くの一般合唱団や講習会に参加、合唱全般の研鑽を積み、栗山文昭、松下耕、伊東恵司の各氏から影響を強く受ける。
 合唱団お江戸コラリアーず、なにわコラリアーズにて、歌い手の他、指揮、ピアノ、打楽器を担当。音楽関連会社に勤務のかたわら、指揮・指導活動を行っている。合唱団お江戸コラリアーず、横浜国立大学グリークラブ、同団OBメンバーズ、小田原男声合唱団、男声合唱団東鶴の各指揮者、立正大学グリークラブアンサンブルトレーナー。

​アンサンブルリーダー

立教新座高等学校、立教大学経営学部卒業。学生時代は立教大学グリークラブに所属し、男声・混声合唱指揮者を務めた。タダタケを歌う会にはコンサート第陸から参加。指揮法を髙坂徹氏に師事。

​若井 瞭

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明治学院高校、立教大学法学部卒業。
学生時代は立教大学グリークラブに所属し、男声・混声合唱指揮者を務めた。
タダタケを歌う会にはコンサート第参に参加。以降、地方転勤により数年間休団していたが第玖より復帰。指揮法を髙坂徹氏に師事。

​徳田 拓也

​小池 由幸

栃木県立宇都宮高等学校、早稲田大学第一文学部卒業。高校時代の校内合唱コンクールで多田作品の魅力を知り、学生時代は早稲田大学グリークラブに在籍。タダタケを歌う会にはコンサート第壹から参加、コンサート第参からアンサンブルリーダーとして練習指導等を担当。以降、演奏会の『タダタケ ア・ラ・カルト』ステージ・東京男声合唱フェスティバル等を指揮した。指揮法を髙坂徹氏に師事。

​小林 昌司​

福島県立会津高等学校、早稲田大学文学部卒業。合唱活動は早稲田大学グリークラブに所属し、学生指揮者を務めた。タダタケを歌う会にはコンサート第陸から参加。現在は出身校のOB合唱団はじめ、東京日和、合唱団WAKAGE NO ITARIなどで活動している。指揮法を小久保大輔氏、真下洋介氏に師事。

東京都立日野台高等学校、法政大学社会学部卒業。学生時代は法政大学アカデミー合唱団に所属し、学生指揮者を務めた。タダタケを歌う会には第陸から参加。指揮法を髙坂徹氏に師事。

​吉澤 祐介

河野 泰佑

埼玉県出身。幼少期をロンドンで過ごす。
慶應義塾大学法学部法律学科卒業。
東京藝術大学声楽科を経て東京藝術大学大学院オペラ専攻を修了。
高校で慶應志木ワグネル、大学では慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団に計7年間在籍し男声合唱に親しむ。
男声合唱ソロでは、多田武彦『草野心平の詩から』、プーランク『アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り』、上田真樹『鎮魂の賦』(男声版初演)などを経験。
独唱では、第68回藝大オペラ定期公演『コジ・ファン・トゥッテ』でフェッランド役、
第72回藝大メサイアでテノールソリスト、モーツァルト『レクイエム』ソリストなどを務めたほか、シューマン『詩人の恋』『リーダークライス 作品39』、シューベルト『白鳥の歌』、R.シュトラウス『"最後の花びら"より8つの歌』などドイツ語の歌曲作品も積極的にコンサートで取り上げている。

​公式HPはこちら

牧山 亮

鹿児島県出身。大分県立芸術文化短期大学、東京藝術大学を卒業。卒業時に同声会賞を受賞。同大学院音楽研究科オペラ専攻修士課程を修了。修了時に山田耕筰のオペラ《黒船》を研究する。これまでにハイドンのオラトリオ《天地創造》、デュリュフレ《レクイエム》、モーツァルト《レクイエム》等、多くの宗教曲のソリストを務める。2022年にロンドンにおいて鈴木光介作曲、川口智子演出によるコンテンポラリー・パンク・オペラにキャスティングされ演奏を行うなど海外にも活動の幅を広げている。幻の作曲家『内本喜夫』の研究がライフワーク。宗次エンジェル基金/公益社団法人日本演奏連盟奨学生。近年はヤマハ株式会社主催「だれでも第九」にてバリトンソリストを務める。新作の初演活動にも力を入れており、これまでに根本卓也作曲 組曲《智恵子抄》、大脇滉平作曲《広告燈!》、石田千飛世作曲《冬と孤独と》、須田陽作曲《千鳥と遊ぶ智恵子》、齋藤大輝作曲《カレーが大好き》など様々な作曲家の新作を初演する。 2021年作曲家エルンスト・クルシェネク(1900-1991)の室内オペラ《信じること、その値段は》を自身が代表を務めるオペラ団体ABQにおいて北とぴあ国際音楽祭2021で日本初演。同団体ではオペラの公演と並行して、歌曲個展の演奏活動を行なっている。歌曲個展とは毎回1人の作曲家に焦点をあて、その作曲家の歌曲作品を網羅する企画である。これまでにベートーヴェン、ショスタコーヴィチ、ラヴェル等の様々な作曲家を取り上げる。2022年には第2回ショスタコーヴィチ歌曲個展を(公財)練馬区文化振興協会 舞台芸術支援事業、並びに公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 [スタートアップ助成]の助成を受けて開催した。東京混声合唱団団員。

​公式HPはこちら。

​ボイストレーナー

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当団の歩み

2008年 多田武彦の曲を全部歌いたい

2008年3月、3人の男声合唱好きが集まり、新しい合唱団の結成について話し合いました。夢は、日本の男声合唱界で有名なタダタケ(多田武彦氏)の組曲をきっちりと歌う手段として、沢山のタダタケ愛好家が集いいつかはタダタケの全組曲を歌う合唱団をつくることです。同年6月には​この趣旨に賛同した10余名が集まり、活動開始に向けて動き出しました。9月にはタダタケの最初の組曲「柳河風俗詩」から初の練習が始まりました

そして、コンサート「第壱」の開催を目指してメンバーの輪をさらに拡げていくことや多田武彦氏からの信頼の厚い髙坂徹氏を招聘するなど、タダタケ作品の魅力や芸術性を具現化・体現すべく質量ともに充実させる体制を整えていきました。

 

2011年 演奏会を軸とした活動に

2011年6月のコンサート「第壱」の開催を皮切りとして、2つの組曲ステージに、アンサンブルリーダーによるタダタケ・ア・ラ・カルトの1ステージを加えた3ステージ構成による演奏会を開催しています。​演奏会の履歴はこちら。

これらの演奏会で、当団はタダタケの特徴である作曲家自身の確かな選択眼により選ばれた近代詩のテキストを元に作曲された組曲を紹介するとともに、キラリと光る佳曲をアンサンブルリーダーにより世に紹介するというスタイルを確立しました。
そのため、タダタケ愛好家だけでなくタダタケを初めて聞く聴衆にもタダタケの世界の奥深さや味わい深さを伝える機会となったと自負しています

2014年 夢の実現
当団の次の功績は、作曲家多田武彦への新曲委嘱を実現させたことです。2013年に委嘱を依頼し、2014年のコンサート「第参」で初演しました。

   (前略)
  2013年「タダタケを歌う会」(メンバーの大部分が関東地方に在住のかたがた)から新作の委嘱があった。三好達治先生の詩集を紐解くと、随所に

  「海の詩・旅の詩・花の詩・春夏秋冬の詩・鳥の詩・濤聲の詩」が散見され、今回は7篇の鳥の歌を選んだ。
     男声合唱を愛好されてきたメンバー各位の熟達した歌唱力と、永年に亘り私の作品を手がけてきて頂いた髙坂徹先生の卓抜した指導力により、

       昨年名初演がおこなわれた。
       (後略)
       引用:男声合唱組曲「鳥の歌」メロス楽譜,株式会社パナムジカ,2016年

​​

2022年 困難を超えて

新型コロナウイルスの流行で文化芸術とりわけ合唱活動を取り巻く環境は一変しました。

合唱活動を続けていくことの困難さは、昭和・平成・令和と3世代を生き抜いてきた当団のメンバーを直撃しました。

暗中模索を続ける中、当団の使命である「多田武彦氏が作った曲だけを歌う団体」という演奏会のともし火をたやすことがないようにメンバー一丸となって、マスク下での演奏やオンライン練習などを通してアンサンブルを練り上げてまいりました。
2021年10月にはマスク着用の下、合唱活動復活ののろしとなるコンサート「第捌」を開催し、演奏会の手応えを掴むと2023年1月には十分に感染対策を施した上でのマスク無しでのコンサート「第玖」を開催しました。

当団HPの写真にはノーマスク姿での団員が写っています。

そこには大きな困難を乗り越えて、タダタケを再び歌えることの喜びをかみしめた男たちの満面の笑みが浮かんでいるのです。

2023年 「日々精進!」そして「温故知新」から「不易流行!」へ

これは当団常任指揮者の髙坂徹先生の目標とする言葉ですが、団創立15年をえてますますいいタダタケの歌を歌いたい、というメンバーの思いはつのるばかりです。
当団の規約には「当団は、作曲家多田武彦氏の男声合唱作品を歌い、多田武彦氏の作品を世に知らしめることを通じて、合唱文化の発展に貢献することを目的とする。」とあります。当団の魅力の一つは、
経験豊富・円熟味溢れるベテランから才気煥発・馬力全開の若手まで多士済々が集うタダタケの作品を愛する時間を共有できることです。

そんな当団の次の目標は、創立以来の歩みの節目となるコンサート「第拾」の開催。

2024年 果つることなき「普遍探求」、つむぐタダタケ節の「見果てぬ夢」

2024年4月20日にはコンサート「第拾」を盛況のうちに開催することができました。しかし、団長が演奏会パンフレットに寄せたメッセージにはこう書かれています。

「記念すべき演奏会ではありますが、今演奏会へ臨むにあたり、「記念演奏会」等々と題することはしませんでした。多田先生の楽曲を歌い尽くすまでは、演奏会の回数を指折りする意味がありません。1回ごとに進化し、演奏会を充実させていくことこそ、当団の使命と考えるからです。」

このメッセージは、歩みを止めない団の姿勢を表しています。新たな取り組みとしては、ボイストレーナーとして、2023年から河野泰佑氏(テナー系)2024年から牧山亮氏(ベース系)を招聘し、クラシカルでノーブルなタダタケ節をつむぐための体制が整いました。

これらのボイストレーニングの効果はコンサート「第拾」でも実を結び始めており、常任指揮者の髙坂徹先生も「メンバーの著しい「覚醒」と「進化」が現れ始めている」と評価されています。

さらに、2024年には客演指揮者として、合唱団お江戸コラリアーずや横浜国立大学グリークラブ等で指揮者として活躍し、多田武彦の作品を数多く指揮をされている村田雅之氏を招へいする機会を持つことができました。

これらの取り組みにより、さらなる高みを目指して「真に良い音楽」の具現化という見果てぬ夢に挑戦し続けていきます。

​いつまでも。どこまでも。タダタケを愛する仲間とともに。

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